喪失感

目を疑った。

一昨日の朝、SNSを見ているとある投稿が目に止まった。

それが与沢翼さんのこちらのポスト。

もうショックすぎて言葉が出てこなかった。

与沢さんは、私がビジネスを始めた当初からずっと発信を追いかけてきた憧れの人だった。

当時の私はまだ、お金に関する知識もビジネスに関する知識も持ち合わせていなかった。

与沢さんの発信を見てもわからないことが多く、「この人は一体何を言ってるんだ?」とばかり思っていた。

でも彼の著書や発信を追い続けているうちに、段々と彼の発信内容を咀嚼できるようになり、いつからか彼のような”人間”になりたいと思うようになっていた。

彼のビジネスに対する姿勢、考え方、価値観…

そのすべてに惹かれていた。

謙虚で博識で、美人な奥さんや可愛い子ども達に囲まれながら、数十億を超える資産を手にし、高級マンションを次々と買い、高級車を乗り回し、世界各国いつでも好きなところに行く。好きなときに会いたい人とだけ会い、好きなときに美味しい食べ物を食べ、好きなときに仕事する。

まさに私の理想とする世界で生きている人だった。

そんな彼がまさか裏で覚せい剤に手を出し、奥さんに見限られ家族を失うなんて、いったい誰が想像できただろうか。少なくとも私は1mm足りともこんな未来が訪れるなんて思っていなかった。

ショックが大きかった。

ただ、それは「与沢翼さんが好きだったから」じゃない。

たしかに彼のことは好きだったし、尊敬していた。そんな彼が覚せい剤に手を出していたことも、もちろんショックだった。

でもそれ以上にショックだったのは、自分が信じていたものがこうも簡単に崩れ落ちてしまうのだと思い知らされたことだ。

いま私は独身だけど、ゆくゆくは結婚して家庭を持ちたいと思っている。

そんな私にとって、与沢さん一家は憧れの家族だった。

与沢さんと奥さん(麻美さん)の関係。

与沢さんと麻美さんは、与沢さんの会社が破綻し、数十億円の資産を失い、自暴自棄になっていた頃に出会ったと言われている。そんな「どん底」の時期に与沢さんを支えてきたのが麻美さんだ。

のちに与沢さんが「すべてを失ったときにそばにいた人間が、真の味方だとわかった」と語っているように、与沢さんと麻美さん夫婦の信頼関係はかなり強かった。

そして3人の子どもに恵まれる。

彼の発信を見ていると、彼がどれほど奥さんと子ども達を愛しているのかが伝わってくる。

奥さんとの仲よさげな姿、息子や娘を溺愛する子煩悩な姿…

客観的に見たら幸せな家族そのものだった。

そんな一家がこうも簡単にバラバラになってしまうのを目の当たりにすると、「私が今まで見てきたものはなんだったんだろう?」「自分の信じてきた幸せはこうも簡単に崩れていってしまうものなのか…」と絶望した。

これに関しては、私が勝手に自分の理想を与沢さん一家に重ねていただけなので、与沢さんが悪いわけじゃない。

でも、ただただショックだった。

それと同時に、どんな幸せもそれが崩れてしまうのは一瞬だということを学んだ。

私は今の幸せをこの先もちゃんと守れるだろうか?

いや、守らなければならない。

そのために、周りをもっと大事に、自分をもっと大事にしよう。

いま与沢さんがどれほどの喪失感を抱えているか、私にはわからない。

でも私もまた、この出来事によって小さな喪失を感じている。

だからこそ、いま自分が抱えている幸せをもっと大切にしたいと思う。

喪失の向こうに、そんな気持ちが残った。

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