ここ数年で副業に手を出す人が急激に増えたなぁと感じている。
私が副業を始めたのは2018年あたりで、ちょうどコロナが始まる前くらいだったかな。
その時は【副業=怪しい】みたいなムーブで、今ほど副業という言葉が浸透していなかったように思う。
現に地元の友達に副業の話をすると、「副業?なんか怪しいことしてるね」みたいな雰囲気で、なかなか理解を得られなかった。
たしかに私も自分で副業を始める前までは、副業に対していいイメージはなかった。
当時は今よりSNSでのビジネスの勧誘が多くて、ビジネス垢にとどまらず、プライベートや趣味垢にもよくDMが来ていた。
同じようなアカウントから、同じような文章の勧誘メッセージが来ていたので、みんな一度は見たことがあるはずだ。
しかもそいつらのプロフに飛んでみると、「お金にとらわれない人生」だの「パソコン一台で自由な生活」だの「好きなときに海外旅行へ」だの、いかにも怪しい言葉が並んでいる。
そんなアカウントを常日頃から見ていたから、当然ビジネスに対していいイメージはなかった。
でも今はどうだろう?
友達や兄弟、職場の人、あらゆる角度から「副業」というワードが飛び出してくる。
確実に来てる。副業ブームが。
私のSNSのDMにもよく副業の相談が届くし、親しい友人からも「副業教えて」と言われることが多々ある。
そんな”これから副業を始めたいと思っている人”に、今日はひとつ大事な考え方を伝えよう。
それは【お金は「ありがとう」の対価】だということ。
ラーメン屋だって、おいしいラーメンを提供して、お客さんが「おいしい!」と満足してくれるから、その対価としてお金を頂ける。
化粧品だって、その化粧品を使って肌がよりキレイになるから、その対価としてお金をもらえる。
どんな商売も基本は価値提供だ。提供した価値によってお客さんに満足してもらえて、その結果彼らは私たちにお金をはらってくれる。
そんなこと、社会人経験を1年も積んでいる人なら誰でもわかっているかもしれない。
でも頭でわかってても、ほとんどの人は副業となると途端に「ラクして稼げる」と考えてしまう。
まぁ、無理もない。
Googleの検索欄に「副業」と打って調べてみると、「スマホ1台で簡単に」とか「スキマ時間で10万円」とか、いかにも副業はラクして稼げます!みたいな情報がたくさん出てくる。
それを見て「あ、副業ってラクして稼げるんだ」と思った人もきっと多いと思う。昔の私もそうだった。
でも、夢を壊すようで悪いけど断言しておく。
「最初からラクして稼ぐ方法なんてない」
単発で小さな額を稼ぐことはできるかもしれないけど、長期的に安定した収入を得るのは無理だ。
そんな方法があるとしたら詐欺か窃盗くらいだろう。
世の中はトレードオフ。大きな結果を得たいなら、それ相応のものを差し出す必要がある。
お金、時間、労力…何も失わず、大きな結果を得ることはできない。
副業はネガティブなキッカケから始める人が多い。
老後の不安だとか、結婚、出産、育児、あるいは現在の仕事に対する不満…周りを見ててもほとんどそう。
「お金に困ってはいないけど、もっとお金がほしいから副業やろう!」って人はなかなかいないし、そういうポジティブな動機で副業を始める人はそもそも長続きしない。
その点、ネガティブな動機で始める人は、「もうあとには引けない…何が何でも稼がなきゃ!」みたいなモチベーションだから、熱量もハンパないし結果も出しやすい。
ただ、「早く稼がなきゃ!」みたいに焦りすぎちゃうと、思わぬ落とし穴がある。
世の中には人の弱みに付け込んで、甘い言葉で誘惑してくる悪い人間が多い。
そんな人間についていくとしょーもない情報に振り回され続けて、けっきょく稼げないままただ時間だけを失う…なんてことになりかねない。
それかマルチ商法みたいな怪しい手法に手を出して友達を失うとかね。よくある話だ。
ちなみに、私が副業を始めたきっかけは借金だった。
額が多すぎて「こりゃフツーに会社員やってるだけじゃ返せないな…」と思って、ネットで副業についての情報を調べまくった。
当時の私が考えていたことは、「とりま最速で結果出したい!」「ムダを避けたい!」「失敗したくない!」
その結果、たどり着いたのがコンテンツ販売というビジネスだった。
自分の知識や経験を文章や動画にして、それを必要としている人に売るっていう。これならお金もかからないし、今すぐにでも始められる。
とは言っても、コンテンツ販売なんてやったことないし、そもそもどうやってコンテンツ作るの?どこでそれを売るの?っていう疑問があったから、当時ビジネス界隈でブイブイ言わせてたインフルエンサーの3万円くらいの教材を買ってやり方を学んだ。
その教材には「自分の知識や経験をnoteに書いてそれをTwitterで売ろう!」「本屋で本を買って、その知識を自分でまとめて売ろう!」みたいなことが書かれてあった。
いや、なにこれ。めちゃくちゃ簡単じゃん。ほんとにこんなんで稼げるの?
と疑いながらも、「これで人生を変えられる!」と本気で思った。
さっそくTwitterでアカウントを立ち上げて、noteに自分の経験してきたことをツラツラ書いて、実際にTwitter上で売ってみる。
ところがどうだろう?
1日、1週間、1ヶ月経ってもまったく売れない。
値段がちょっと高かったかな?よし、じゃあ下げてみよう。
…それでも売れない。いっそのこと100円でどうだ!?
…売れません。
ふぇ?どゆこと????
いま見返したら「こんなの売れるわけねぇだろ!タダでもいらんわ!」って思うんだけど(笑)
まぁその時の私はビジネス知識も皆無で、マーケティングっていう言葉すら知らなかったから無理はない。
にしてもひどすぎる!!!!!笑
でもその時は自分のコンテンツを「最高傑作だ!」と心の底から思ってたので、こんなにいいコンテンツなのになんで売れないんだろう?ってことを必死に考えていた。
んで、原因を追求して改善するためにもまた違う人のコンテンツを買って学ぶ…ということを繰り返していた。
気づいたらノウハウコレクターになってて、高いコンテンツを買うことで満足して放置、んでまた違う教材を買うみたいな状態になっていた。
副業の世界に飛び込んで1年で自己投資額は100万超え。
いや、もはや事故投資…稼ぐどころかジリ貧!
「なんだコイツ。ただのバカじゃん」って思うかもしれないけど、意外とこの沼にハマる人は多いのよ。
ちょっと脱線しちゃったけど、こんな泥沼の状態から抜け出すキッカケになったのが、ある発信者のひとこと。
「お金は”ありがとう”の対価」
…そうだ。忘れていた。
自分が稼ぐことばかりに執着しすぎてて、商売の大事な原則を忘れてしまっていた。
これまでの自分は「買って買って!」と言うばかりで、何も価値を提供できていない。それじゃあ誰もお金をくれるわけがない。
そんな基本中の基本を、ここにきてようやく思い出した。
そこで今度はTwitterを使って、これまで有料で学んできた知識を無料で発信していった。
最初は「せっかく有料で買った情報をタダで発信するなんて…」って思ってたけど、何かを得たいならまず自分が相手に何かを提供しなきゃいけない。
そう自分に言い聞かせて発信を続けること1ヶ月…
ある日、ピコンと携帯がなった。
見るとTwitterのDMにフォロワーさんからメッセージが届いていた。
それがこちら↓
その後も…
こんな感じで、こちらから売り込みしなくても、相手の方から「ぜひ買わせてください!」とお願いしてくるような状態になった。
ここまでいったらあとはもう簡単。商品やサービスの金額を提示して、決済リンクをポンと送るだけ。
今まで何度「買ってください!」と言っても1件も売れなかったのに、このときはTwitterで発信を始めて1ヶ月も経たないうちに売上が10万を超えた。
売り込みなんて一切せずに。
何よりも嬉しかったのは、ただ売ってお金を稼いで自分だけが満足して終わるんじゃなく、サービスや商品を購入してくれたお客さんも「買ってよかったです!ありがとうございます!」と感謝してくれたことだった。
自分も相手も満足。それが商売のあるべき姿だと思う。
情報商材は世間から嫌われやすいけど、売り手も買い手も満足できるのなら商売は成立する。
嫌われる販売者っていうのは、自分の利益だけを追求してお客さんのことを「ただの金」としか見ないようなヤツね。
あなたにはそんな人間になってほしくない。
商売の本質は価値提供。それができれば自然と結果はついてくる。
これ以外にお金稼ぎの近道は存在しない。
まずは価値提供。
そして相手に「なんだこれは!すごい!」と感動してもらってから、商品やサービスを提供する。
「買ってください!」は「売ってください!」と言われてから。
もちろん、私がこうやって発信活動を続けているのはお金を稼ぐためなんだけど、最初からお金を追い求めすぎるとお客さんはどんどん離れていってしまう。
逆の立場でも嫌でしょ?
欲しくもないものや価値のわからないものを、一方的に「買え買え」言われたら、誰だって買いたくならないよね。
これを読んでいるあなたが「これからどんどん稼いでいきたい!」と思っているなら、今日伝えたことを忘れないでほしい。
もし今ビジネスがうまくいってなくて「売れない…」と悩んでいるなら、今日伝えたことをもう一度思い返してみてほしい。
『あなたはどんな価値を提供していますか?』