「私は人生を少し甘く見積もっていたのかもしれない」と考えるようになった。
最近、同業者と話していて「今やってる仕事って、あと何年くらい通用するんだろうね」という話になった。
最初はオンラインビジネスの寿命だったり、AIがこれから仕事にどう影響していくかだったり、そんな話をしていたと思う。
私自身、これまではコンサルやローンチを最前線であと10年くらいやって、しっかり稼いで資産を作れば、その後の人生はある程度逃げ切れるだろうと思っていた。
もちろん、そんな簡単ではないことくらいわかっていたつもりだ。
でも人口動態について真面目に調べるようになって、その前提自体を一度見直したほうがいい気がしてきた。
2025年、日本の出生率は67万1270人。過去最小だった。合計特殊出生率も1.14まで下がっている。
さらに国立社会保障・人口問題研究所の推計では、2070年の総人口は約8700万人。日本人人口に限れば7760万人になると見込まれている。
数字だけ見れば「まだ8000万人近くいるじゃん」と思う人もいるかもしれない。
でも事業をしている側から見ると、私はそんなに楽観できない。
人口が減れば、当然ながら日本語を使う人も減る。モノを買う人も、サービスを契約する人も減る。
日本語が近い将来なくなる可能性もあるし、日本語だけを前提にして成立している市場が今より小さくなっていくことは、かなり現実的に考えておいたほうがいいと思う。
私は今まで、日本の市場の中でどう勝つかを考えることが多かった。
でもこれからは、「日本市場そのものが縮んでいく世界でどう生き残るか」まで考えないといけない。
この違いは、かなり大きい。
お隣の韓国を見ると、さらに考えさせられる。
韓国の合計特殊出生率は2023年に0.72まで低下し、2024年には0.75へ少し持ち直した。とはいえ、人口を維持できる水準からは大きく離れている。
にわかに信じがたいが、韓国は日本より人口減少問題が深刻で、私たちがギリギリ生きている時代で国家存続の危機となる。今ある韓国のハングルも文化も、このままいけば消滅してしまうかもしれない。
これは他人事じゃない。
問題は人口だけじゃなく、AIにもある。
世間では「AIが格差を埋める」なんて言われているけど、私はAIが普及すればするほど、全員が平等になるとは思えない。
AIは誰でも使えるようになるだろうし、今より便利にもなる。でも誰もが同じAIを持てるなら、それだけではほとんど差別化にはならない。
これは、鉄砲が普及した時と少し似ている。
鉄砲が珍しかった時代は「鉄砲を持っている」というだけで大きな優位性があった。でも、やがて誰でも鉄砲を持つようになれば、それ自体は差別化ではなくなる。
そこで差がつくのは、どれだけ正確に扱えるか。どういう場面で使うのか。兵をどう配置するのか。弾薬をどう確保するのか。そもそも、どんな戦い方をするのか。
同じ武器を持っていても、運用する側の能力によって結果はまったく変わる。
AIもそれと同じだ。
AIはこれからもっと当たり前になるだろうし、誰でも使えるようになると思う。でも全員が同じようなAIを使えるのであれば、「AIを使っていること」自体にはほとんど価値がなくなる。
結局差がつくのは、何を聞くのか、何を作らせるのか、その回答が正しいと判断できるのか、そこから何を実行するのか。使う側の人間の能力になる。
そして今は高性能なAIを比較的安く使えているけど、これが永遠に続くとも限らない。今後さらに高性能なモデルが登場して、月額数万円、数十万円という価格帯になれば、「どのレベルのAIにアクセスできるか」という経済格差も出てくるかもしれない。
人口が減る。
市場が縮む。
購買力にも差がつく。
AIによって仕事の価値も変わる。
そう考えると「今の延長線上で10年頑張れば大丈夫」とは思えなくなった。
むしろ、ここから10年が本当の勝負なんじゃないかと思っている。
静かに終わりが始まっている。
だから私は今一度、ちゃんと気合いを入れて働こうと思う。
稼げる時に稼ぐ。納税する。家族を守る。自分の能力を上げる。日本市場だけに依存しない仕事も少しずつ作る。
そして、自分と関わってくれている人を大切にする。
特に仕事については、この10年で契りを結んだクライアントとは、単発で売上を作って終わりではなく、その先まで一緒に生き残るくらいの気持ちで並走したい。
少し大げさに聞こえるかもしれないけど、その人だけではなく、その先にいる家族の人生まで考えている。
10年後、オンラインビジネスでどれだけ売上が立つのかは正直わからない。
SNSもスマホもAIも、今より全世代が当たり前に使っていると思う。
そのときに価値が残っているのは、ツールを使える人ではなく、そのツールを使って何かを生み出せる人なんじゃないかと思う。
人口動態を調べていると、たまに悲しくなる。
私は日本が好きだし、日本語も、日本の文化も、この先ずっと残ってほしい。
だからといって私一人にできることなんて大したことはない。
それでも、自分の仕事をする。稼ぐ。税金を払う。家族を守る。自分の周りにいる人たちと、これからどう生きていくかを考える。
まずはそこから。
同業者との何気ない会話から始まった話だけど、人口減少については、もうニュースを見て「大変そうだね」で流せる話ではなくなってきた。
クライアントも含め、近しい人たちとは一度真剣にこの話をしてみたいと思っている。
これを読んで気になった人は、ぜひ一度飲みにでも行きましょう。

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